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【ファーウェイ(華為技術)/取引停止】英アーム(ARM)、ファーウェイとの取引停止へ=BBC
2019.06.01
GoogleのOSが使えないことくらい、自社開発で何とかすると発表したファーウェイさんですが、ARM社チップが使えないのは痛手となりそうです。
※英アーム(ARM)、ファーウェイとの取引停止へ/ロイター/5月22日
[ロンドン 22日 ロイター] – ソフトバンクグループの英半導体設計会社アームは、米国の規制に従い中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]との取引停止を社員に通知した。BBCが22日、内部文書を引用して伝えた。
※ここまで
2019年5月期、その他ファーウェイさん関連のニュースのめぼしいところを拾ってみました。
※米グーグル、ファーウェイ(華為技術)との一部ビジネス停止/19日
※auとソフトバンク、ファーウェイ夏モデルの発売を延期の方針/ドコモは予約中断/22日
※ファーウェイ、SDカードやWi-Fiの標準化団体から追放か/25日
※”ファーウェイ採用なら機密情報の共有見直す”米が独に警告/31日
トランプさんの思惑ははたして吉と出るか、どうか。
OSはともかく、チップを押さえているARM社と申しますか、株主の孫さんは「また勝った」感がございますけれども、当のソフトバンクでも端末販売延期といったところに今回のニュースの重さを感じます。
ただ一方で当然以下のような話はあるわけで、「世界の5G関連製品特許シェア率」におけるファーウェイさん、ZTEさんの存在感が揺るぐことはない、という事実もまたございます。
5Gに関連する特許では、ファーウェイなど中国企業が世界を席巻している状況だ。ファーウェイが保有する5Gに関わる規格必須特許(Standard Essential Patents)の数は、2月初めの時点で1,529件に上った。データ解析会社IPリティックスによると、ZTE(中興通訊)などを含む中国企業全体が保有する特許件数は、世界の36%を占めているという(注1)。他方、クアルコムやインテルなど米国企業が占めるシェアは14%にとどまっており、米国に対する中国の優位は明白だ。
(注1)”Where China Dominates in 5G Technology”, Wall Street Journal, March 1, 2019
※ここまで
これはつまり、欧米各国がファーウェイ製品を市場から締め出し、ノキアやエリクソンの基地局アンテナを採用しようが、特許権使用料はファーウェイ、ZTEに流れる、ということを意味します。
孫さんがARM社を押さえたように、やはりコア技術や関連特許権について押さえるべきが、いまIT企業、および国家戦略として重要であると思料するものです。