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2018年3月24日

【富士通/デジタルアニーラ】スパコンで8億年かかる計算を1秒で解く/富士通デジタルアニーラ

富士通さんが3月23日、「デジタルアニーラ」に関する技術説明会を開催しました。

デジタルアニーラは(量子現象に着想を得て)イジング模型を解くデジタル回路を活用し、組み合わせ最適化問題を高速で解くことができるハードウェアであり、厳密な意味では量子コンピュータではありません。

しかしながら、「量子インスパイア」された新しいアーキテクチャのコンピュータであることは事実で、実用化を考えた場合に(量子コンピュータのようにハードウェアを-300度で冷やす必要が無い等)極めて使い勝手の良い「次世代コンピュータ」のひとつと言えるでしょう。

◆量子ゲート型と(量子)イジングマシン方式

量子コンピュータには大きく分けると上記2種になると思いますが、前者は量子コンピュータ原理主義でありIBMさん等が開発している、とされています。

後者のうち、アニーリング方式を採用する中では、商用化が早かったカナダの「D-WAVE」社が有名です。

※アニーリング方式ともう一つはニューラルネットワーク方式(昨年のNTTさんリリース)です。

デジタルアニーリングについては、当日発表会における、富士通のAI基盤事業本部本部長代理の東圭三氏の説明がイメージしやすいです。

※以下、PCWATCHさんより

東氏は、四角い箱にピースを入れていくパズルにたとえて強みを解説した。通常のやり方では四角い箱にピースを逐次入れていき、ダメならまた全部やりなおす。いっぽうデジタルアニーラの場合は、パズルのピースを全部入れてしまい、揺らしながらだんだん落ち着かせ、納まるかたちを見つける。変なかたちに納まってしまったら、また大きく揺らしてやりなおす。本当の最適解は見つからないかもしれないが、近似解は見つかる。そういうやり方をとることで、とりあえず高速で答えを見つける場合に有用だと述べた。

※ここまで

また、富士通さん本体のデジタルアニーラ紹介ページでは、以下記載が興味深いです。

※以下

さまざまな分野でのデジタルアニーラの活用が期待されます

  • 最短路問題(ルート検索、乗換案内)

  • ネットワーク設計問題(交通・通信網、石油・ガスのパイプライン網)

  • 配送計画問題(郵便、宅配便、店舗や工場への製品配送)

  • 施設配置問題(工場、店舗、公共施設)

  • スケジューリング問題(工場の作業員の勤務シフト、スポーツの対戦表)

  • 災害復旧計画問題(救助・救援活動、物資輸送)

※ここまで

誤解を恐れずに整理すると、量子ゲート方式の実用化が(現状)見えない中で、最適化問題解決に限って言えば、超計算機であるデジタルアニーラの可能性は計り知れない、と考えられます。

医療の分野におけるAI利活用についてはワトソンの独り勝ち(ブランディングも含めて)の感があるわけですけれども、日本人としては「いかに早いか、使えるか(日本語に強いか)」という分野において「量子インスパイア」された当該デジタルアニーラの活躍によって、新コンピューティング(新計算機)市場を富士通さんに席巻してもらいたいと願ってやみません。

もちろん、スパコンで8億年かかる暗号が1秒で解かれる(!?)わけですから、量子暗号技術、ないしは量子インスパイア暗号技術の実装も、デジタルアニーリング、量子ニューラルネットワークとは車の両輪かと考えるものです。

当該セキュリティの必要性については、月内に富士通さんへ上がって議論して参りたく思います。

忙しい新年度にしてゆきます。

新年度もよろしくお願い申し上げます。

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